『恐竜の国での冒険』
これらがオリジナルになります。
大切なあの人が主人公の世界でたった一つの絵本をプレゼントしてみませんか?
赤字がオリジナルになります。他の部分は変わりません。
赤字を大切なあの人に置き換えてお読みください。実際の文章は全て黒字になります。
ジョーゼフ・フィッタント:作 あき よしこ:訳 ヴァレリー・ウェブ:画
本山 あい さま
これは あなたのために
とくべつに つくられた おはなしのほんです。
ピアノ♪がんばってるね!そんな
がんばりやの あいちゃんにプレゼント★
2013年○月△日
あいちゃんの家族より
あいちゃんは 5さい。
ふとんのなかで、ねがえりをうって ゆっくりと
めをあけました。でも、すぐに めをつぶりました。
「まさか! ユニコーンのはずがない!」
あいちゃんは いま みたものが
しんじられなかったのです。
もういちど おそるおそる めをあけてみました。
そのどうぶつは やっぱりいました。
「おはよう、あいちゃん。
きょうは きみのねがいごとを きくために
ここに やってきたんだよ」
ユニコーンは ささやきました。
「……えーっと……そうだ!
きょうりゅうのこと、もっとしりたいんだけど……」
あいちゃんは こたえました。
「そんなことなら、まかせといて!
これから、きょうりゅうのくにへ
つれていってあげるよ。よういは いい?
さぁ、しっかりつかまって!」
あいちゃんをのせた ユニコーンは、
おおぞらに とびたちました。
あいちゃんとユニコーンが
ついたのは、うつくしいみずうみの ほとりです。
とてもおおきなアパトサウルスが、
「やあ」と こえをかけてきました。
「ぼくのからだは、 バスよりおおきいでしょ。
すきなたべものは、みどりの はっぱなんだ」
あいちゃんが なまえをきくと
「ないんだ」
きょうりゅうは かなしそうに こたえました。
「じゃ、なまえをつけてあげる。
ミスター・ビッグってどう?」
「ねえ、みて!
あのやま、ひをふいてる!」
あいちゃんは、
みずうみのむこうを ゆびさしました。
「ああ、あれは かざんだよ。
まわりをみてごらん。
きょうりゅうのくにには かざんや ぬまや
ジャングルが、あちこちにあるんだよ」
「ほんと、すごくあついね」
あいちゃんが いいました。
そこへ、ステゴザウルスが あらわれました。
「みて!せなかのギザギザ!」
あいちゃんは さけびました。
「あれは ほねのいたで できてるんだ。
ステゴザウルスは あのギザギザで
じぶんのみを まもったり、
あそこから たいようのねつをとりいれて
からだを あたたかくするのさ」
ユニコーンが おしえてくれました。
あいちゃんと ユニコーンは、
うすぐらいジャングルへ はいっていきました。
かわったかたちのむしや、いろいろなきょうりゅうが
たくさんいました。
あるきまわっていると、とおくから
ビシャビシャと おおきなおとが きこえてきました。
「あんなに おおきなおとを たてているのは
だれだろう?」
あいちゃんは
つきとめたくなりました。
そんなに とおくないところで、
ティエラノサウルスに であいました。
この きょうりゅうは はが おおきくて、
がんじょうなうしろあしで たっていました。
ふといしっぽが からだのささえに なっています。
「あんなに おおきなおとを たてていたのは、
きみだったの!
ちょっとうるさかったから、
ノイジィーっていうなまえを つけてあげる!」と、
あいちゃんは いいました。
「いま こんなことをしているなんて、
はなちゃんや、パパや、ママに
しんじてもらえるかなぁ……」
あいちゃんは おもいました。
きがつくと ユニコーンが ないていました。
「どうしたの?」
あいちゃんが ききました。
「きょうりゅうたちには
なまえをつけてあげたのに、
ぼくには つけてくれないんだもん」
ユニコーンは しょんぼりしています。
「ごめん、ごめん。
そうだ エーリエルなんて どう?」
あいちゃんが いうと
「いいね!」
ユニコーンが にっこりわらいまいた。
とつぜん、ねことおなじぐらいの おおきさの
コンプソグネイサスが
あいちゃんたちの よこを
かけぬけながら さけびました。
「ぼくに ついてきて!いいもの みせてあげる」
「はやくはしれるから、
ライトニングって よんでもいいかい?」
と、あいちゃんは いいながら
エーリエルと いっしょに すごいスピードで
ライトニングのあとを おっていきました。
やすみなく どんどん はしっていくと、
ごつごつしたいわが そそりたっていました。
ライトニングが がけのうえのすを
みせてくれました。
なかには テルーダクティルスのこどもが
3びき いました。
「だれの こども なのかなぁ?」
あいちゃんは おもいました。
「わたしだよ」というこえが、そらから きこえて
テルーダクティルスが すがたを あらわしました。
あいちゃんは
そらをとべるトカゲが いるなんて
おもっても みませんでした。
「デッキーという なまえにきめた!」と、
あいちゃんは おもいました。
デッキーが すに おりてきました。
エーリエルが デッキーと
なにか はなしを しています。
エーリエルが あいちゃんに
「そろそろ いえに かえるじかんだよ」と、
いいました。
あいちゃん、エーリエル そして
テルーダクティルスは きょうりゅうのくにを
みおろしながら、うつくしいみずうみまで
まいもどってきました。
「なにが あるんだろう?」
きょうりゅうたちが テープやふうせんで きしべを
かざりつけています。
「なにが はじまるの?」
あいちゃんが きいても、
エーリエルは こたえてくれません。
ちじょうに おりたつと、
ペントセレープスが あいさつに やってきました。
あいちゃんが すばやく かぞえると、
ペントセレープスのあたまには つのが 5ほん。
「なまえは ペンティーだ!」
あいちゃんは きめました。
「わたしと いっしょに きてください。
あなたを びっくりさせることが あるんです。」
ペンティーは いいました。
きょうりゅうたちが おおきなケーキを
とりかこんで います。
「だれのケーキなの?」
「あいちゃん、きみのだよ!」
きょうりゅうたちが こえをそろえて いいました。
エーリエルと きょうりゅうたちは、
あいちゃんが
いえに かえるじかんに なったことを
しっていたのです。
だから みんなは あいちゃんに
じぶんたちの くにで すごした
きょうのことを おぼえていてほしくて
パーティーを することにしたのでした。
パーティーが おわると
ティエラノサウルスのノイジィーが いいました。
「あいちゃん ざんねんだけど
もう鳴門市のおうちに かえるじかんだよ」
あいちゃんは、まだかえりたくありません。
でも はなちゃんや、パパや、ママが
しんぱいするし、
みんなに きょうりゅうの くにでの ぼうけんを
はなしたくて たまりませんでした。
あいちゃんを いえまで
おくってくれたエーリエルが、いいました。
「きみと いっしょで ぼくも たのしかったよ」
あいちゃんの へやに
もらったケーキが ひとつと、
ともだちになったきょうりゅうたちの
サインのはいった カードが ありました。
「このケーキを
はなちゃんや、パパや、ママと
いっしょにたべて、
この ぼうけんの はなしを するね。
さよなら エーリエル。
ぼくの ねがいを きいてくれて
ほんとうに ありがとう」
あいちゃんが
ユニコーンにあったら おねがいしたいこと
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