こちらが絵本の中で、オリジナルになり、たった一つの絵本が作れます。
たーちゃんに おくる
せかいで たった いっさつの えほん
おたんじょうび おめでとう!
あしながおじちゃんからの
とくべつなプレゼント!
2017年2月14日
あしながおじちゃんより
やまだ たろうちゃんに
しあわせの はなが たくさん さきますように
しあわせ の タネ
The Seed of Happiness
絵 大久保厚子 文 松塚しのぶ
クリエイト・ア・ブック
とてもきもちのいい にちようび。
たーちゃんが
とうきょうの
こうえんであそんでいると
あたまにコツン
なにかがおちてきました。
それは ふしぎなかたちをしていました。
「・・・なんだろう・・・」
「かわいいな」
「なにかのタネかなあ」
たーちゃんは すごくきになって
タネをポケットにいれました。
それからなのです。
いろいろなことが おこりはじめたのは・・。
あるひ いつもみかけるワンちゃんと
すれちがいました。
すると ワンちゃんが
「おはよう」
たーちゃんに あいさつをしたのです。
「・・・え?いまワンちゃんがしゃべった・・・?」
それがふしぎのはじまりでした。
たーちゃんは
ワンちゃんに はなしかけました。
「いましゃべった?」
ワンちゃんは なにもいいませんが
わらっているように
たーちゃんにはみえます。
「そうなの。よくしゃべるのよ」
ワンちゃんのママがわらいました。
タネがポケットにはいっていると
たーちゃんは
いままできこえなかったこえが
きこえてくることに きづきました。
なにかがいたっている。
だれかがしゃべっている。
タネのふしぎなちからでしょうか。
ねこたちや、かぜや
にわのみどりや、とりたちと
たーちゃんは
どんどん なかよくなっていきました。
あるひ おつかいにでかけると
こうえんのベンチに
いつかあったワンちゃんの
ママがすわっていました。
なんだかさびしそう。
たーちゃんはおもいました。
たーちゃんは
なかよくなったとりや、かぜや、ねこたちに たずねました。
さびしそうな ワンちゃんのママに
なにかできることは ないかなあ。
すると かぜはやさしく
あたりを つつみました。
とりはたのしいうたを うたいました。
ねこはあしもとに ほほずりしました。
たーちゃんも
くうきが やわらかくなっていると かんじました。
「こんにちは、きょうワンちゃんは?」
たーちゃんは
ワンちゃんのママに はなしかけました。
「わんちゃんは にゅういんしているの。
しんぱいでさびしかったの。
はなしかけてくれて ありがとう。
きっとげんきになるわ」
ワンちゃんのママは いつしかえがおになっていました。
そのときワンちゃんの「ありがとう」という こえが きこえたきがしました。
たーちゃんは
みんなのおかげだと おもいました。
そして このタネのおかげだと。
たーちゃんはさいきん
こんなふうにおもっています。
じぶんから えがおになろう。
するとまわりに
えがおが ひろがっていくから。
たーちゃんは
すてきなことを おもいつきました。
「ケーキをたべよう!」
おじいちゃんや、おばあちゃんや、
おばさんをさそったのです。
「おいしいね」
「いっしょにたべるとおいしいね」
みんなのおいしいものを
たべるときの かおがだいすき!
おいしいものは、しあわせのタネ。
さむいひは みんなに
あたたかいこうちゃを いれてあげよう。
あたたかいだけで えがおになるね。
ゆげは、しあわせのタネ。
あついひは みんなに
こおりをいれて ジュースをつくってあげよう。
つめたいだけで ふーっとなるね。
ガラスのしずくは、しあわせのタネ。
たーちゃんは つぶやきました。
「みんなのえがおに ありがとう」
たーちゃんはタネをもってから
いままでよりも
じぶんが「ありがとう」を
たくさんいっていると かんじています。
「・・・ふしぎなことは ぜんぶこのタネのおかげ・・・」
そうおもいながら
たーちゃんはタネをさがしました。
でも
どこにもみつかりません。
たーちゃんは
むねにてをおいて つぶやきました。
「もうあのタネはいらない。だってここにあるから」
しあわせのタネは ゆめのタネ。
みんなの こころのなかにあります。
うれしいことや たのしいことがふりそそいで すてきなはなを さかせます。
たーちゃんは いま7さい。
たーちゃんに
もっともっと しあわせなことが
おこりますように。