これらがオリジナルになります。
・お名前
・ニックネーム(花子ちゃんなど)
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・住んでいる町の名称や思い出の地
・家族やお友達などの名前(どなたでも)
主人公がおもてなしをする人として登場します
・メッセージ(81文字)
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・贈る日
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たーちゃんに 贈る
世界でたった一冊の絵本
メリークリスマス!
はなこサンタクロースからの
とくべつなプレゼント!
2018年12月24日
はなこ より
やまだ たろうさんに
しあわせの花がたくさん咲きますように
しあわせのタネ
The Seed of Happiness
絵 大久保厚子 文 松塚しのぶ
クリエイト・ア・ブック
とても気持ちのいい日曜日。
たーちゃんが
東京の公園で休んでいると、
何かが落ちてきました。
それは、ふしぎな形をしていました。
「・・・なんだろう・・・」
ある日、散歩をしていると、
いろいろな声が聞こえていたのです。
たーちゃんが誰かとすれ違うたびに。
「・・・つかれたな・・・」
「・・・会いたいな・・・」
「・・・あやまらなくちゃ・・・」
それは通り過ぎた人たちの
心の声でした。
「・・・なにかのタネかなあ・・・」
たーちゃんは、
それをポケットに入れました。
それからなのです、
いろいろなことが
起りはじめたのは・・・
いつも見かける女性と犬にすれ違うと、
「・・・こんにちは・・・」
ふしぎな声が聞こえたのです。
「・・・え、もしかして、犬の声?・・・」
たーちゃんは驚いて
「いま、何か言った?」
犬に話しかけました。
「よくしゃべるのよ」
女性は楽しそうに笑いました。
そして、「きっと動物が好きなのね・・・」
女性の心の声が聞こえました。
ポケットの中で、
タネはふんわりと光っていました。
たーちゃんは、
タネがポケットに入っていると
動物たちの声も聞こえることに
気づきはじめました。
どこかで何かが歌っている。
誰かがしゃべっている。
たーちゃんはつぶやきました。
「・・・まさか、猫たちや風、
木の葉や花や鳥たちと話ができるなんて・・・」
タネのふしぎなチカラを感じながら。
ある日、散歩をしていると、
女性がベンチに座っていました。
「・・・つらいな、つらいな・・・」
たーちゃんが聞いたのは、
心の声でした。
「・・・ママ、元気になって・・・」
犬の声も聞こえました。
タネを持ってから、喜び、悲しみ、苦しみ、
心の声が聞こえるようになっていたのです。
たーちゃんは
鳥や風や猫たちに
たずねました。
何かできることはないかと。
ポケットのタネを握りしめながら。
すると風はやさしくあたりを包み、
鳥は楽しい歌をさえずりました。
猫も足下に静かに寄り添い、
頬ずりをしたのです。
たーちゃんは
まわりの空気が温かく変わっていることに気づきました。
「こんにちは、いいお天気ですね」
たーちゃんは話しかけました。
「あら、ほんと、今気づいたわ。いいお天気。」
女性は空を見上げながら言いました。
そして、心の声が聞こえてきました。
「・・・ふしぎ。
とても元気になったわ。ありがとう・・・」
寄り添っている犬の声も聞こえました。
いつしか女性にも微笑みがかえり、
たーちゃんの心も
温かくなっていました。
タネを持ってからたーちゃんは
今まで気づかなかったことに
気づき始めました。
笑顔になると
笑顔の輪がひろがること。
いつも笑顔でいると、
幸せな気分になって
前向きになれること。
タネがあると、
楽しい思いつきも、次々と浮かびます。
「そうだ、手づくりメニューで
おじいちゃんや、おばあちゃんや、おばさんを
おもてなししよう。
いっしょに食べるだけでうれしくなるから」
おいしいものは、幸せのタネ。
寒い日はみんなに
温かい紅茶をいれてあげよう。
暖まるだけで、笑顔になるから。
湯気は、幸せのタネ。
暑い日にはみんなに氷を入れて
ジュースを作ってあげよう。
冷たいだけで、ふーっとほどける。
ガラスのしずくは、幸せのタネ。
たーちゃんはつぶやきました。
「・・・みんなの笑顔にありがとう・・・」
たーちゃんは
タネを持ってから、
いままでより自分が
「ありがとう」を
たくさん言っていると感じていました。
気づくと歌を口ずさんでいて、
心が軽くなっていることも。
「・・・ふしぎなことはぜんぶ、このタネのおかげ・・・」
そう思いながら、
タネをさわろうとしましたが
どこにもありません。
たーちゃんは
胸に手を当てながら、つぶやきました。
「もうあのタネはいらない。だってここにあるから」
幸せのタネは、夢のタネ。
みんなの心の中にあります。
嬉しいことや楽しいことが降り注いで、
素敵な花を咲かせます。
たーちゃんは、いま25歳。
たーちゃんにこれからも
もっともっと幸せなことが起こりますように。